妊娠28週の頃、産婦人科で糖負荷試験をうけました。
そこでまさかの妊娠糖尿病であることが判明!
普段から食生活は気にかけており、妊娠してからの空腹時血糖は特に問題もなかったし、年1の職場の健康診断でも引っかかったことがなかったので、結果を聞いた時は衝撃でした。
しかし、調べてみると妊婦の7~8人に1人はなる決して珍しくない病気のようでした。
今回は妊婦さんなら誰でもなりえる妊娠糖尿病について、病院から頂いた資料やネットを基に得た知識と、実際行った治療含めご紹介したいと思います。
そもそも妊娠糖尿病ってどんな病気?
「妊娠糖尿病」とは、妊娠中に初めて発見または発症した、超尿病に至っていない糖代謝異常のことで、「妊娠糖尿病」と「妊娠中の明らかな糖尿病」の2種類があります。
そもそも妊娠中は、胎盤から出るホルモンがインスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを悪くするため、誰でも血糖値が高くなりやすいようです。
【妊娠糖尿病】は2段階に分けて診断され、
初めはスクリーニング検査として
・妊娠初期:問診、検尿、随時血糖値≧100mg/dL
・妊娠中期:随時血糖値≧100mg/dLまたは
50gOGTT(検査用のジュースを飲んで行う検査)で≧140mg/dL
を行い、陽性になった場合に次の検査へすすみます
75gOGTT検査(検査用のジューズを飲んで行う検査)
・空腹時血糖値 ≧92mg/dL
・1時間値 ≧180mg/dL
・2時間値 ≧153mg/dL
3項目のうち1つ以上を満たした場合「妊娠糖尿病」と診断されます。
また、【妊娠中の明らかな糖尿病】は
・空腹時血糖 ≧126mg/dL
・随時血糖 ≧200mg/dL
・75gOGTTの2時間値 ≧200mg/dL
・HbA1c ≧6.5%
いずれか1つ以上を満たした場合に診断されます。
どういう人がなりやすいの?
・家族に糖尿病患者がいる人
・太っている人
・高齢出産(35歳以上)の人
・大きな赤ちゃんを出産したことがある人
・流産、早産、死産歴のある人
・尿糖陽性の人
この中で私が当てはまるのは35歳以上という点だけでした。
あくまでも“なりやすい”という人なので、当てはまっていなくても妊娠糖尿病になる可能性はあります。
赤ちゃんや母体への影響は?
ここは一番気になるところですよね!
妊娠中の高血糖を保っておくと、赤ちゃんにも母体にも影響を及ぼしてきます。
赤ちゃんへの影響
胎児期:先天性奇形、巨大児、子宮内胎児死亡
新生児期:低血糖、高ビリルビン結晶、多血症、低カルシウム血症、呼吸障害
小児期・思春期:肥満、糖尿病
大切な赤ちゃんにはこんなにも色々なリスクが!
元気な子を産むためにも、ぜひとも対策をしたいところです。
母体への影響
流産・早産、妊娠高血圧症候群、用水過多、尿路感染症など
また、妊娠糖尿病のお母さんは、将来肥満や糖尿病になりやすい傾向にあります。
特に糖尿病発症の可能性は、健康な妊婦さんに比べ約7倍程高い傾向があるようです。
私が実際に行った治療
まず、私が妊娠糖尿病と診断された際の結果がこちら
普段の空腹時血糖:70~80mg/dL(診断基準≧100mg/dL)・・・○
50gOGTT値:195mg/dL(診断基準≧140mg/dL) ・・・×
70gOGTT値:[空腹時]81mg/dL(診断基準≧92mg/dL)・・・○
[1時間後]166mg/dL(診断基準≧180mg/dL)・・・○
[2時間後]171mg/dL(診断基準≧153mg/dL)・・・×
50gOGTT時の結果が特に高く、「明らかな妊娠糖尿病」といわれる200mg/dLまで迫っていました。
50gOGTT値の結果が高かったため、紹介先の医師からはできるだけ早く受診してくださいと言われてしまいました。
しかし、糖尿病専門医いわく、空腹ではない状態で検査したことも要因だったようです。
(この検査時は果物を食べなければ食後でも検査可能とのことだったので)
検査前にモスバーガーを半分程食べたのが悪かったみたい…
妊娠糖尿病の治療は主に食事療法かインスリン療法です。
私は引っかかった項目が1項目であること、数値がそこまで高くなかったこともあり、食事管理&分割食(一日の食事を5~6回に分けて行う)での治療となりました。
この頃は甘いものが食べたい時期だったので、正直我慢するのが大変だなと感じました。
しかし、我が子を守るためにはそんなことも言ってられません!
出産まで真剣に治療に取り組むことを決意しました。
食事管理
妊娠時に必要なカロリーや栄養を十分とることは大切ですが、糖分や脂肪分の多い食事を控え、体重が増えすぎないようにと指導を受けました。
1日に必要なエネルギー量は身長や体重、妊娠時期等によって異なります。
また、主治医が妊婦さんの体の状態や食習慣などを考慮して算出してくれるので、指導通りのカロリー、糖質量を厳守する必要があります。
妊娠後期の私が言われた1日の摂取量は1900kcal。1回の通常食時の糖質量はご飯150g(糖質54.2g)でした。
食事の基本
まず1番大切なのは食事のバランスです。
3食の食事時に炭水化物、タンパク質、食物繊維を必ず組み合わせるよう言われました。
1品メニューはバランスを取りづらいので要注意!プラスでサラダなどを取り入れる努力を!
外食時もバランスの取れたメニューの選択が重要です。
食べ方のコツ
血糖値の上昇を緩やかにするためにも、食事の順番や組み合わせが大切になります。
ポイントは食物繊維→タンパク質→炭水化物の順で食べ、おかずを食べて5分後に炭水化物を食べ始めると効果的なようです。
普段から早食いの方は、ゆっくり食べる事を意識する必要があります。
また、朝食は最も重要で、可能な限り早めに摂り体内リズムを調整するとともに、食物繊維・タンパク質を十分にとることが重要です。
注意点としては、穀類(じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ等)は野菜ではなく、炭水化物としてカウントする事です。
これらは他の野菜に比べ糖質の量が多いため、野菜として摂取すると1度に摂取して良い糖質量を超えてしまいます。
食べる際は、その分主食のご飯量を減らすなどして、全体量を超えないようにすることが大切です。
分割食
私の場合は1日5食に分け、妊娠周期に応じた付加量分(450kcal)を分割食として取り入れるよう言われました。
捕食1回の摂取量は、ご飯の量は70g(糖質25g)、カロリーは200kcal程でした。
まず、分割食で大変なのは、仕事をされている方だと思います。
実際私も産休に入っていない時期で分割食を開始したので、職場での3食分を用意するのが大変でした。
バランスや合間での食べやすさ、食材の保管状況等(冷蔵庫に入れられるか)考える事が沢山!
手軽に食べられる捕食としておすすめなのは、ナッツやチーズ、ロールパン、小さなおにぎり、カロリーメイト等の補助食品です。
ここでのポイントは、補助食品は液体ではなく、固形タイプを選択すること。
理由として、液体は糖の吸収が早いため、高血糖になりやすいからです。
血糖値の上昇を緩やかにするために分割食を行っているのに、意味がなくなってしまいます。
その他のおすすめ食としては、ヨーグルト(できれば無糖)や納豆ですが、こちらは手軽に食べるのが難しいので、職場での理解が必要かもしれません。
そして、もう1つ大変なのは、吐きつわりがある方です。
こちらは、食べたくても吐いてしまうので、思う様に分割食をする事が難しいと思います。
私も後期つわりがあり、食べすぎると吐いてしまうため大変でした。
しかし、医師からは無理せず可能な範囲で大丈夫と言われました。
分割食は血糖値の上昇を緩やかにすることが目的なので、食べる量よりも低血糖、高血糖にならないことを意識して、食べれる量を食べれるタイミングで乗り越えましょう!
まとめ
妊娠糖尿病は誰がなってもおかしくな病気です。
赤ちゃんや母体に及ぼす影響を考えると心配になりますが、きちんと治療を行って血糖値をコントロールできればリスクを減らすことができます。
妊娠中はただでさえ食事制限があり大変ですが、我が子を産むまでの数か月の我慢です!
一緒に頑張りましょう!
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